NO.7「脇が開いていては絶対にいけない! NO.8「パター」 NO.9「 ボールの位置は左足寄りに」
NO.10「意識してテークバックヘッドから動かす NO.11「テークバック スッと簡単に引く NO.12「右ひざを動かさずに体を捻る
NO7『脇が開いていては絶対にいけない!』

個々の体型や筋肉が違うゴルフのスイングにおいて「こうしなけらばいけない」というものはほとんどありません。その代わりに「こうしてはいけない」がいくっもあって、それが少ない人ほど、いいスイングに近ずいていく。さて、その点でアドレスで「こうしてはいけない」ポイントが存在します。『絶対に脇が開いてはいけない』"脇が甘い"ゴルフのスイングでは、他のスポーツ以上に重要な意味合いを持っています。ふだん、何気なく構えているアマチュアゴルファーのほとんどは、間違いなく脇が"ガバガバ"なのです。

構えてみて下さい。その際、左右の「二の腕」が体にすこしでも接触してれば「脇が甘くない」状態ですが、どちもついていないのなら、ミススイング、ミスショットの元凶といっても過言ではありません脇が開いていると、皆さんが思っている以上に様々な弊害が生れます。いくらでも腕が動いてしまう、悪い意味の"スペース"があるため、テークバックがルーズになりやすい。一回一回違った場所に上がっていく。トップの位置も同様の理由でバラバラになる。ダウンスイングもまちまちなら、スイングプレーンも狂うボールは強く叩けないから飛距離もでない ets...車の運転をイメージするとわかりやすいかも知れません。ハンドルを中央で固定している「ステアリング・シャフト」がない状態で力を入れて回すことも、どのくらい曲げるかの度合いも調整することができない。それほど"固定"がきかないスイングでは、いいスイングなりようがないのです。

まさしく諸悪の根源?になる脇の甘さ。やってみて、ほとんどの人が「窮屈だ...」とため息をついたでしょう。しかしそれは、このテーマに無理があるのでなくもともと脇が開きすぎているだけの話。『二の腕は体についていなければならない』。どんな人も例外なく守るべき、極めて重要なポイントです



「NO8 パター」


全米プロの時にタイトリストが作ってくれたパター(写 真)ですが、いま使っているパターと比べると 形が堅い感じがして使っていません、パター選びはフェースの向きとロフトの折り合い、長さ色々あると思います 僕の場合フェースの向きはスクェアーもしくは少し開いているかもしれせんが


人の見る目によって色々だと思います。長さも一般のよりかなり短いのですが、僕にはこの長さが感覚的に一番良く いざという時に手を動かしやすいのです。まあたまに動き過ぎることありますが


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「NO9 ボールの位置は左足寄りに」

どんなレッスンにおいても、アドレスのポイントとして必ずあげられるのが「ボールの位置」です。 当たり前のように言われているのが「ドライバーで左足カカトの線上。そこからクラブが短くなるに つれてボール一個分ずつ中(右足寄り)にずれていく」。多くの人はそんな"基本"を忠実に守っている のではないでしょうか?しかし、僕の"常識"は少し違います。結論から言えば『アマチュアの人は全体 的にボールが中過ぎる』のです。
昔と比べものにならないほど用具が進歩している昨今。例えば、多く のドライバーは45インチを超えて長尺化しています。昔の43.5〜44インチの時代は 『左足カカト線上』 でも、今の長いドライバーで同じ位置では詰まります。単純に長くなった分、ボールの位置も"外"にずれて いいのです。

「ドライバーは左足つま先の線上、3Wで左足カカト線上」このぐらい思い切って外 (飛球線方向)に出して下さい。本来、ボールの位置は外にあったほうが、ヘッドスピードもついた 状態になって叩けるもの。飛ばない人ほど左足カカト線上より内側においてボールをつぶす傾向にあ りますが、これでは力が入ったような気がするだけで、ヘッドスピードは上がりません。

飛ばしたいのなら、ボールの位置は"内目"より"外目"です。一方、アイアンもクラブが全体的に軽くなり、シャフト の性能も格段にあがっています。右足寄りに起き過ぎてボールをつぶすような打ち方では、性能をまった ンスの中央より 左足寄り」ならOK。もっと極端にいえば「そのなかで自分の一番打ちやすい場所」にあればそれでいいのです。飛ばしたいのなら自分のイメージより飛球線方向にボールを置く。思い切ってやってみましょう。   

 



  45インチで アドレス
  クラブは市販のもの。

「NO10.意識してテークバックヘッドから動かす」

あなたは「テークバックの最初の30センチ」でクラブヘッド及びフェースをどのように引くでしょうか? スイングの中でも極めて重要なのがこの部分。ジャンボさんも良く口にしますが、静から働に移るテークバックをいかにうまく引くかで、そのショットが決まると言っても過言ではありません。
スイングの始動で間違った動きをすれば、全てが"失敗"のままで進んでいく可能性が高いからです。いいスイングを打っためのテークバックのポイントは二ッあります。まずは『意識してヘッドから動かしていく』こと。よく、手先を使わずに体全体を動きで引いていけば、などといわれますが。僕はどんな形であれ「ヘッドを動かすこと」しか考えていません。始動直後、ヘッドを動かさずに腕や体でテークバックすればその瞬間にからだの動きに対してヘッドの動きだけが遅れてしまうことになります。それではかえって、トップまでの間にヘッドの遅れを取り戻そうと手首を使ってしまう原因になる。現実問題、アマチュアの人に多くみかけるのがこの悪癖です。テークバックでは腕をヘッドが追いかけていくような形になっていたのがバックスイングの途中で突然ヒョイと手首を使うため、結果的にタイミングもトップの位置もバラバラになってしまう。テークバックで大切なのはヘッドを始動させること。最終的にはヘッドがボールをたたくわけですから、その"核"となるヘッドの動きをわざわざ遅らせる意味などないのです。腕でもない、体主体でのない、少なくともテークバックの最初の30センチは「ヘッドから動かす」僕はその意識でスイングを
スタートさせます。
 
「NO11.テークバック スッと簡単に引く」

スイングの中でも極めれ重要なテークバック。僕が意識する大きなポイントは2つあります。 前回は「ヘッドから動かすこと」を説明しました。テークバックの最初の30センチは、 無理に体や手で引張りあげていくにではなく、素直にへっどから動かすことでバックスイングへ 移行していくというもの。

さて 今回はさらに大切な2ッ目のポインす。あなたは最初の30センチをどうやって引いているのでしょう。 「フェースの向き」の問題。よく「アドレス時のフェースの向きを変えずに真直ぐ引け」と言われますが、 僕はそうは思いません。そうやってフェースを真直ぐに引くからスイングが難しくなるのです。フェースを開かず、 飛球線をにらむように真直ぐあげてみてください。トップに向かう「両手に位置」に体して「ヘッドの位置」 は遅れながら進みます。そのため、トップでは肩が十分な位置に入りずらくなる。自分で「不十分な体の捻転」 を作っているのです。それだけではない。パターのように最初から最後までフェースを真直ぐに引くにならともかく、 スイングではいずれフェースを開いてトップを迎えるもの。"かぶせて上げて-途中で開く"は、 手や手首の余分な動きを生むだけで、まさに無駄な動作です。また、フェースを無理やり真直ぐにあげようとすれば、 左肩はさがります。

テークバックで左肩がさがれば、ダウンスイングで今度は右肩が下がる。これが俗に言う" ギッタンバッコン"スイングの元凶....。『最初の30センチを真直ぐ引く必要は全くない』これが僕の結論です。 スッとヘッドから動かせば、フェースはテークバック直後に少し開くのが当り前。そのままトップに向けて体をねじり、 腕をあげればいいだけの話し。 手先をこねることなくすむーずに引ければ、驚くほど自然に、 シンプルなバックスイングが出来上がる。スイングが悪くなる要素はありません。 テークバックの最初の30センチは、常識のウソにとらわれずスッと簡単に引いてください。
難しく考えるほど、難しいスイングになりますからご注意を。
 
「NO12.右ひざを動かさずに体を捻る」

バックスイングでのポイントはこれ一点 さて、今回はバックスイングについて。 巷のレッスンをみていると、実に細かく「バックスイング」のポイントをあげています。
しかし、考えてみてください。「テークバック」とは違い、すでに始動しているバックスイング。一連の動きの中で、そんなにあれこれとチェックできるはずもない。もっと、シンプルに行っていいのではないでしょうか。
僕がバックスイングで注意しているのは一点。『右ひざをできるだけアドレスと同じ状態に保つ。右ひざは動かなければ動かないほどいい』 理由は簡単です。バックスイングは捻りの運動。上体の捻転を下半身が支える、が基本になる。大きな意味で解釈すれば、右ひざを"支点"にして体を捻つていくわけで、右ひざが動いては支点がなくなる。アマチュアによくみかけ   るのは、この右ひざが伸びきってしまう欠点。

一度右ひざをみながら、わざと伸ばしてバックスイングをしてください。自然に上体が飛球線方向に傾き、体重が左サイドにかかってしまう。左肩も落ちて上体を捻転させるどころか、肩を絶対に回せない状況を作られてしまっていることがわかるでしょう。これではスイングの軸がぶれ、右サイドへのウエイトシフトもできない。うまく当たらないのはもちろん、ボールを飛ばせるはずもありません。

逆に右ひざを完璧に固定したままバックスイングをしてください。右サイドに体重を乗せ、上体を自分からみて右斜後方に捻らなければ、クラブがトップまであがっていかない。バックスイングで大切なのは、テークバックからスイングを"悪化"させずにトップまでつなげる連結の役割。「右ひざ」が変に動かなければ、左ひざはスイングに勝手についていきますから、全く意識しなくいいパーツでしょう。
「右ひざを動かさずに体を捻る」。バックスイングは、このポイントだけで十分。変に体のあちこちを気にしては、スイングが複雑化&悪化するだけです。
 
このレッスン内容はサンケイスポーツ新聞の御好意により掲載しております。
伊沢利光「もっとシンプルに」東京本社発行 サンケイスポーツ