NO21「ベスト「66」叩き出したアプローチ」 NO22「左足に体重...ボールは右か左に置く....右手を殺し左手動で
NO23「バンカーショットはアプローチと同じように打っ」 NO24「バンカーショット意識的にスエーして」
NO21「ベスト「66」叩き出したアプローチ」

まさかプレーオフになるなんて....。確かに「惜しかった」鴨知れませんが、今回の2位は僕にとって大きな収穫・財産になった思います。そんなニッサンオープンを含めて、米ツアーで強く感じるのは小技の重要性。慣れと経験が向こうの選手との一番の違いかもしれません。今回からここで皆さんのスコアアップにおいて大切な「小技偏」に入ります。まずはアプローチ。状況別に打ち方をあげると切りがないので、通常のプレーで最も多い「グリーン回りから残り20〜30ヤードで普通のライ」の場合。ピッチエンドランで打っていくケースを基本にします。打つ前に大切なのは「アプローチのクラブを2本に絞ること」です 。
実は我々プロでさえ、そうそう使い分けはしません。僕の場合は8IとSWが主流。普通のアプローチはSW、砲台グリーンや2段グリーン上段のピン位置に対してワンクッション入れていくときは8Iで転がし気味に....。使い慣れたクラブを作ると、どの程度転がるかという"球足"をイメージしやすいので、あとは落とし所を考えればいいのです。できるだけやさしく考え、やさしく打っていく。それは打ち方においても同じこと。一番大切なのは、体の細かい動きや打ち方うんぬんではなく「アドレス」でしょう。アマチュアが最も"ダメ"なもの、このアドレス。
なにがダメか、と言えば、構えからそのショットに対する"姿勢"がみえないのです。例えば、手はハンドファーストになってない、体重は左右5分5分、ボールの位置はスタンスの中央....この構えからボールを上げたいのか転がしたいのか、イメージがつたわってきません。当然うまく打てるはずもない構えです。アマチュアがアプローチを上手く打てないのは、アドレスに問題があるから。逆にいうと、アドレスさえしっかりと作れば驚くほど簡単になる。「上げるのか転がすのか。そんなショットを打つのか、そのイメージを浮かべてアドレスに入る。」打ち方ではない、これがアプローチで第一重要なポイント。そうすると自然にアドレスも変わってくる




NO22「左足に体重...ボールは右か左に置く....右手を殺し左手手動で」

前回、アプローチで一番大切なのは「アドレス」であることを説明しました。まずは今から打つショットをイメージして構えに入る。アドレスは上手く打っていくための姿勢作り。出来るだけ簡単に、易しいアドレスを作るためのポイントをあげていきましょう。
(1)体重は配分は左6、右4以上で左足に多くかける=左右5分5分にするから、ひざなど余計な下半身の動きが入ってミスを誘発する。アプローチまでは最初から最後までずっと左足に体重を乗せておく。

(2)ボールの位置は左か右かどちらか=ボールを高く上げたい時は左足カカト線上付近に、ピッチエンドラを含めて転がしていく場合は思いきって右足の前ぐらいに置いていく。 (1)と同じ理由からボールの位置も「真ん中」はない

(3)ハンドファーストの構えで右手を殺す=アドレスでは手の位置が左足太ももの前にくるぐらい極端な「ハンドファースト」で構える。アマチュアは右手でボールを"すくおう"として合わせにいくからダフリかトップになるために事前に右手の動きを "殺す"。ボールを上げる時もフェ−スを開くだけで右手は使わない

(4)脇を絞めて左手主導=アドレスで脇を締めてスイングの間、絶対に両脇を開けずににヘッドを動かしていく。常に手に位置はボールより前(飛球線方向)にあること。左手主導で振るイメージを持つ 以上のポイントができれば、とんでもない動きにはなりませんからミスも激減するはずです。実は僕達プロも、トーナメント中に多少のトップ、ダフリはしている。しかし、大きなミスになって表れないのも、アドレスでしっかりとした体勢を作っているから。僕達と同じようなアドレスを作ってください

NO23「バンカーショットはアプローチと同じように打っ」

アマチュアゴルファーが最も苦手にしているバンカーショット。プロアマ戦でも、必ず「どうやったら一発でうまく出せますか?」と聞かれます。しかし、少々大げさに考え過ぎていませんか?別に相手はエイリアンではない。芝が砂に変わっただけ。バンカーショットを特別なものと思いこんでいるあなたが、意外にもミスに根源なのです。「難しく考えないでアプローチと同じように打つ」これが基本的な思考です。プロとの違い、アマチュアは「出ればいい」「乗ればいい」のはず。ところがバンカーが苦手な人ほど難しく考え、わざわざいつもと違う打ち方で出にくいようにスイングを"改悪"しているのです。顕著な例をあげれば「ガチガチに構えて、まるで親の敵討ちのように力いっぱいヘッドを砂の中へ打ち込んでいく」これではバンカーショットは失敗!上から鋭角にヘッドを落として砂を厚く取れば取るほど、エクスプロージョン(爆発)しません。勢いでボールを打ち出すことができないからです。バンカーショットも簡単に構える心がけてください。スタンスはややオープンに、フェースを開いて、球の位置は左足カカト線上ぐらい。左6、右4の体重配分でアドレスを作る。アプローチの時にも説明しましたが、5分5分の体重配分では下半身に余分な動きが生まれて、良くいい割れる「ヘッドをボールの2〜3センチ手前に入れる」が難しくなる。左6、右4で構えたことによって、すでに打ち込む体勢は整っているわけですから、あとはアプローチと同じ意識」ここが大切な部分になります。
アプローチで今のあなたのうように(?)力んでスイングする人も、思いきっり打ち込むひともいないはず。つまり、「アプローチと同じスイング」の意識を持つだけで現状の欠点が次々と消えていき、一発脱出の確立が高くなるというわけです。次回もバンカー偏をお送りしす。


NO24「バンカーショット意識的にスエーして」
このレッスン内容はサンケイスポーツ新聞の御好意により掲載しております。
伊沢利光「もっとシンプルに」東京本社発行


バンカーショットの2回めですが、普段あなたの回りで「他のショットは全然ダメなのに、何故かバンカーだけは必ず一発でうまく出す(出る)という、不思議ね現象が起こったことはりまんか?実はこれ、決して偶然ではありません。
面白い現象を引き出すビギナー氏のスイングにこそ「バンカー一発脱出」の重大なヒントが隠されているのです。" バンカーだけ"が上手い人の特徴はスイング中に「体重移動」が行われることです。トップからダウンスイング・インパクトに書けて、からだがスッと目標方向に動いていく。本来、普通のショットで体が目標に流れてしまえば、クラブが遅れてフェースが干れいて当たる。ミスショットの原因になります。
ところが、絶対に犯してはいけないはずの「スエー」が、バンカーではプラス効果を生み出しています。
「アドレスでは左6、右4の体重配分をインパクトで左7、右3ぐらいにすることで思った位置にヘッドを落とせる」これが僕の持論です。ダウンスイングからインパクトにかけて、意識的に少し体をスエーさせることでスイングに"タメ"ができる。クラブが遅れてくるから急ぎ打もせす、砂を多く取りすぎることなく、ボールの手前2〜3センチの狙ったポジションにヘッドを入れやすい。自然なスエーによって、そんな理屈が本人の知らないうちに出来上がっているのです。いつもならミスにつながるクラブの遅れも「ヘッドがボールに鋭角に入る」につながり、フェースが開くこともバンカーではではボールとの間に砂が存在するため「右にプッシュせずボールが高くあがる」材料になる。バンカーが苦手な人は、インパクトで左7、右3の体重配分になるよう意識的にスエーして打ってみてください。実際、プロは「スエー」の動きが入っているものです。但し、力まずに軽く振ること。これはアプローチ同様、不変のポイントですから忘れずに。



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